後戻り防止のリテーナー
(保定装置)について
リテーナー(保定装置)とは
リテーナーとは、矯正治療後に歯並びを安定させるための装置です。
矯正によって動かした歯は元の位置に戻ろうとする力が働くため、特に矯正装置を外した直後の歯や骨はまだ不安定です。そのため、リテーナーを使って歯の位置をしっかりと固定する必要があります。
リテーナーを正しく一定期間使用することで、矯正治療後に手に入れた理想的な歯並びを維持し、最終的にはリテーナーを外しても歯並びが後戻りしにくくなります。
リテーナー(保定装置)の種類
リテーナーの種類は主に次の3つ
- マウスピースタイプ
- プレートタイプ
- フィックスタイプ
①マウスピースタイプのリテーナー
(取り外し可能)
マウスピースタイプのリテーナーは、矯正中に使用するマウスピースと同様に、全ての歯にぴったりフィットするデザインです。このリテーナーは、口の中全体に均等に力をかけることで、矯正後の歯並びが後戻りしにくくする効果があります。
また、取り外しができるため、食事や歯磨きの際に外して使うことができ、口腔内のケアがしやすい点も魅力です。初めて装着する際は、少し発音しにくいと感じるかもしれませんが、すぐに慣れる方がほとんどです。
マウスピースタイプのポイント
マウスピースタイプのリテーナーの大きな特徴は、透明で目立ちにくい点です。
また、自分で簡単に着脱できるため、食事や口腔ケアを普段と同じように行うことができます。
- メリット
- 透明なので目立ちにくい
- 取り外しが可能で、食事や歯磨きがいつも通りできる
- 金属アレルギーの方も安心して使用できる
- デメリット
- 歯軋りや食いしばりで破損する可能性がある
- 取り外しができるため、装着を忘れると歯が後戻りするリスクがある
- 装着時に違和感を感じることがある
②固定タイプのリテーナー
(固定式)
固定タイプのリテーナーは、その名の通り歯にしっかりと固定するリテーナーです。歯の裏側に細い金属のワイヤーを取り付けて、歯が動かないようにします。素材は主に金属製ですが、透明なプラスチック製もあります。
このリテーナーは一度装着すると、保定期間が終了するまで取り外すことができません。したがって、装着中は歯磨きを工夫する必要があります。
また、ワイヤータイプのリテーナーは、他のタイプに比べて装置自体が小さいため、口の中での違和感が少なく感じられます。
固定タイプのポイント
このリテーナーは、患者さん一人ひとりの歯並びに合わせて作られ、前歯の裏側に接着されます。
固定式なので、24時間装着したまま使用することができ、歯の後戻りを最小限に抑えることが可能です。
- メリット
- 歯の裏側に装着するため、外見に影響がない
- 食事の際も装置を取り外す必要がない
- 保定力が強く、歯が動かないようしっかり固定できる
- デメリット
- ワイヤーが取り付けられた部分が見えにくいため、歯磨きがしづらい
- 稀に硬いものなどを噛んだ衝撃でワイヤーが外れてしまう可能性がある
③プレートタイプのリテーナー
(取り外し可能)
プレートタイプのリテーナーは、患者さんの歯型を基に作成され、歯の表側にはワイヤーを、裏側にはプレートを取り付け、歯をしっかりと固定するように設計されています。
このタイプには、金属色のワイヤーだけでなく、目立ちにくい白いワイヤーも選べます。初めて装着した際に少し発音がしづらいと感じるかもしれませんが、すぐに慣れてしまいます。
- プレートタイプのリテーナーの種類
- ベッグタイプリテーナー
- ホーレータイプリテーナー
- QCMリテーナー
- スプリングリテーナー
プレートタイプのポイント
このリテーナーは、歯の表側にワイヤーが通るため、審美性の面では他のタイプに比べてやや劣りますが、耐久性に優れ、長期間使用できます。また、リテーナーが壊れた場合でも、クリニックで簡単に修理が可能です。取り外しができるため、歯磨きもしやすいのが特徴です。
- メリット
- 取り外しが可能なため、食事や日常のケアが普段通りに行える
- 全ての歯をしっかり覆うので、歯を固定する力が強く、咬み合わせが安定しやすい
- デメリット
- 装置が大きく、歯ぐきまで覆うため、慣れるまで違和感を感じやすい
- 表側のワイヤーが歯の中央付近を通るため、口を開けた時にワイヤーが目立ちやすい
リテーナー使用時の注意点
①装着時間と期間を守る
リテーナーの効果を十分に得るためには、指示された時間や期間に従うことが非常に重要です。
治療初期の段階では、食事や歯磨き以外のほぼ一日中、リテーナーを装着することが求められる場合が多いです。これは、歯が元の位置に戻ろうとする力を抑え、新しい位置に定着させるためです。その後、歯の状態に応じて装着時間は減少しますが、必ず歯科医師の指示に従いましょう。自己判断で装着時間を短くすると、治療効果が低下し、歯が元に戻ってしまう可能性があります。
②保定期間中の使用を中断しない
矯正治療後の歯並びを維持するためには、指定された保定期間をきちんと守ることが大切です。
痛みや違和感を感じたとしても、勝手にリテーナーの使用を中断してしまうと、せっかく整えた歯並びが元に戻る恐れがあります。リテーナーの装着が困難だったり、痛みを感じる場合は、無理をせずに歯科医師に相談して、必要なら調整や治療の変更を受けることをお勧めします。これにより、長期的な視点で口腔の健康を守りつつ、美しい歯並びを維持することができます。
③取り外し可能なリテーナーを
適切に取り扱う
リテーナーを正しく取り扱わないと、変形や破損の原因になり、装着感が悪くなったり、痛みを引き起こしたりすることがあります。
リテーナーは必ず専用ケースに保管し、直射日光や高温・高湿度の場所を避けるようにしてください。これらの環境はリテーナーの材質に影響を与え、変形や劣化を引き起こすことがあります。
また、リテーナーは毎回装着前後に必ず清掃しましょう。専用のブラシを使い、歯磨き粉は使用せずにぬるま湯で優しくブラッシングします。歯磨き粉はリテーナーの表面を傷つける恐れがあるため、避けるべきです。清掃後は、しっかり乾燥させてから保管することが重要です。
④定期的に歯科医院を受診する
リテーナーの状態や口腔内の状況をチェックし、適切なメンテナンスを受けるために、定期的に歯科医院を受診しましょう。
受診の頻度は、個々の状況や歯科医師の指示によって異なりますので、必ず指示に従ってください。
特にリテーナーの装着に違和感や痛みを感じた場合、そのまま放置せず、早めに相談することが大切です。
リテーナーを正しく使わない
リスクについて「歯の後戻り」
リテーナーは、矯正治療後に歯並びを安定させるために重要な装置であり、美しい歯並びを維持するためには欠かせないものです。>
矯正治療後にリテーナーをしっかり装着しないと、歯は元の位置に戻ろうとする力が働きます。これにより、歯並びが再び崩れ、最悪の場合、再度矯正治療が必要になることもあります。そのため、リテーナーの装着は非常に重要であり、指示された期間中、しっかりと装着することが大切です。
既に後戻りが起きてしまった方へ
・リテーナーの装着をサボってしまった
・装着期間が不十分で、
歯並びが少し元に戻ってしまった
これらのような「歯の後戻り」による再治療を希望される患者さんが、当院にご相談に来られることがあります。
「前歯の後戻りを部分矯正で治すことはできないか?」というご質問もよくいただきます。
当院では、前歯の歯並びが気になる方のために、奥歯の噛み合わせを変えずに前歯だけを矯正する部分矯正を行っています。過去に矯正治療を受けたものの、歯並びの後戻りや前歯のズレが気になる方は、部分矯正を専門とする当院での精密検査をぜひご検討ください。
部分矯正による後戻りの再治療
たつや歯科の
部分矯正は
患者さんのお悩みと
ご要望を大切に
治療提案を行います。
前歯だけを短期間で治したい方へ
たつや歯科では、前歯の歯並びが気になる患者さんの要望に応じて、奥歯の噛み合わせを変えずに前歯だけの部分矯正を行っています。
もし以前に別の歯科医院で「部分矯正はできない」と診断された方は、部分矯正を専門とする「部分矯正のたつや歯科」での精密検査を検討してみてはいかがでしょうか。
たつや歯科の前歯の部分矯正は、分かりやすい 歯に付ける矯正装置1本3万円(税別)です。
そして、毎回の調整料金は一切かかりません。
全体的な矯正では、一般的に80〜100万円程度かかり、さらに毎回の調整料がかかります。ですが、当院の表側部分矯正は最低6本の歯に矯正装置を付けて歯並びを治すため3万円×6=18万円(税抜き)〜となっており、費用を抑えて歯列矯正を行うことができます。
また、「初診料+カウンセリング+口腔内検査」がおよそ3,500円程度(保険3割負担の場合)です。他院で部分矯正を断られた方も含め、当院で検査だけでもまずは受けてみてはいかがでしょうか。
当院の部分矯正(片側)の費用
矯正装置を付ける歯 6本の場合 (調整料/保定装置料込) |
18万円 +税 |
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矯正装置を付ける歯 8本の場合 (調整料/保定装置料込) |
24万円 +税 |
矯正装置を付ける歯 10本の場合 (調整料/保定装置料込) |
30万円 +税 |