出っ歯について
上顎前突=通称「出っ歯」
出っ歯は歯科用語で上顎前突(じょうがくぜんとつ)と言い、この出っ歯にお悩みの患者さんは多くいらっしゃいます。
出っ歯は前歯、上顎の歯全体が前方に突出している状態を言います。正面や横顔から見ても突き出た前歯が目立つために、口元にコンプレックスを抱く方が多くいらっしゃいます。
出っ歯を治すことで口元・横顔が整い、笑顔により自信が持てるようになります!
出っ歯の判断基準
出っ歯と判断される基準は、前歯を真横から確認した時に上下前歯の差分が5mm以上あると、出っ歯の傾向があります。
一般的な差分は2~3mmになります。
下記のような方は「出っ歯」と
診断される可能性が高いです
- 前歯が邪魔をして唇が閉じにくい
- 横から見ると上顎が前に出ている
- 口を閉じると顎にシワが寄る
- 口を閉じると上顎が邪魔に感じる
出っ歯のデメリットについて
① 胃腸への負担
出っ歯の方は上下の歯が噛み合っていないため、前歯を使って食べ物を小さくすることが難しいです。そのため、奥歯がその役割を補います。
そのため、奥歯への負担は多くなり、食べ物を噛む効率が低下してしまいます。食べ物を必要な回数噛まずに食べ物を飲み込んでしまうことで、胃腸にかかる負担が大きくなります。
② 発音
歯と歯の間に隙間ができると空気が漏れてしまいます。
従って、出っ歯などの歯並びが原因で、上手に発音ができない場合があります。
③ 虫歯、歯周病になりやすい
出っ歯により唇が閉じにくくなる場合があります。出っ歯の方はお口が閉じにくいため、口呼吸になり口腔内が乾燥しやすいです。
口腔内が乾燥する=唾液の分泌量が減るため雑菌が繁殖して虫歯や歯周病になりやすい環境を作り、口臭も次第に悪化します。
④ 見た目へのコンプレックス
出っ歯は口を閉じても唇の突出により口元が目立ちやすくなります。日本人に多い、この“出っ歯”は一般的にマイナスイメージが強く、コンプレックスを抱く方が多いです。
矯正治療などにより、出っ歯を改善することで、自身のコンプレックスを克服することに繋がります。
⑤ 歯を損う可能性
出っ歯は前歯が噛み合っていないため、食べ物を前歯で噛み切ることが難しいです。上下の前歯が噛めないため、奥歯を使用する頻度が高くなり、その分負担が多くかかります。
従って、奥歯の使用頻度が増えるため、歯が欠けたり、割れたりなどのトラブルが起きやすく、奥歯を失う可能性が高くなります。
なぜ出っ歯になるのか?
出っ歯になる原因は、ひと言で「出っ歯」と言っても原因は多種多様です。
大きく分けるとしたら、先天的な原因と後天的な原因に分けられます。
先天的 | 生まれつきの骨格など、 遺伝的な原因 |
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後天的 | 成長途中の習慣や癖が原因 |
先天的な原因=「遺伝的要因」
骨格や顎の形状は遺伝子やすいため、出っ歯になる確率が高くなります。
また、歯の大きさも遺伝しやすい傾向があり、前歯が大きいと前歯が前に押し出され、出っ歯になってしまうことがあります。
後天的な原因=
「おしゃぶり、指しゃぶり、舌癖」
「口呼吸」
乳幼児期に長期間おしゃぶり・指しゃぶりをしていると出っ歯・開咬・不正咬合になりやすくなります。舌の力は強いため、舌で歯を前に押す癖があると出っ歯になる原因に繋がります。
また、口呼吸をすると舌の位置や力・頬の筋肉など口腔内バランスが崩れ、歯並びに影響が出やすいです。口がポカンと空いている時間が長いと、唇が歯を押さえつける力が弱まり出っ歯になりやすいです。